プログラムの理念、研修目標
- 本プログラムは、横浜市北部医療圏において横浜市二次救急拠点病院として救急医療を担う汐田総合病院を基幹施設として、東京都区南部医療圏、同じく東京都の北多摩西部医療圏、川崎南部医療圏、千葉県の北部医療圏に位置する連携施設とで行う内科専門研修を経て、横浜市の医療事情を理解し、地域の事情に合わせた実践的な医療も行えるように訓練され、可塑性のある内科専門医として横浜市の地域医療を担いうる医師の育成を行います。
- 初期臨床研修を修了した内科専攻医は、本プログラム専門研修施設群での3年間に、豊富な臨床研修を持つ指導医の適切な指導の下で、内科専門医制度研修カリキュラムに定められた内科領域全般にわたる研修を通じて、標準的かつ全人的な内科的医療の実践に必要な知識と技能を修得し、さらにプロフェッショナルリズムの涵養を目指します。
- 内科領域全般の診療能力とは、臓器別の内科系Subspecialty分野の専門医にも共通して求められる基礎的な診療能力です。また、知識や技能に偏らずに、患者・それを支える患者の気持ちに寄り添いながら診療できることと同時に、地域病院においても求められるリサーチマインドの素養をも修得して、どのような環境下においても全人的な内科医療を実践する可塑性の高い臨床能力を意味します。
- 内科の専門研修では、幅広い疾患群を順次経験してゆくことによって、内科の基礎的診療を繰り返して学ぶとともに、疾患や病態に特異的な診療技術や患者の抱える多様な背景に配慮する経験とが加わることに特徴があります。そして、これらの経験を病例要約として、科学的根拠や自己省察を含めて記載し、複数の指導医による指導を受けることによって、全人的医療を実践する能力を涵養することを可能とします。
研修期間 3年間の研修です。

プログラムの特色
- 本プログラムは、横浜市北部医療圏に位置する汐田総合病院を基幹施設として、東京都区南部医療圏、同じく東京都北多摩西部医療圏、千葉県東葛北部医療圏、川崎南部医療圏に位置する連携施設とで行う内科専門研修を行うことで、地域の実情に合わせた実践的な医療も行えるように訓練されます。研修期間は3年間とし、基幹施設で1年間以上、連携施設で1年間以上を原則とします。
- 汐田総合病院内科研修施設群における専門研修では、主担当医として患者の入院から退院〈初診・入院~退院・通院〉まで可能な範囲で診断・治療に主体的かつ継続的にかかわり、全身状態、社会的背景・療養環境調整をも包括する全人的医療を実践します。そして、個々の患者に最適な医療を提供する計画を立て実行する能力の修得をもって目標への到達とします。
- 基幹施設である汐田総合病院は、横浜市において二次救急拠点病院として救急医療体制に貢献しています。また地域に根ざす第一線の病院として、横浜市鶴見区で病診・病病連携における中核的な役割をも担っています。豊富なコモンディジーズの経験はもちろん、超高齢社会を反映し複数の病態を持った患者の診療経験もでき、高次機能病院や地域病院との病病連携や診療所(在宅訪問診療施設などを含む)との病診連携も経験できます。
- 専攻医2年修了時で、「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた70疾患群のうち、少なくとも通算で45疾患群、120症例以上を経験し、J-OSLERに登録できます。そして、専攻医2年修了時点で、指導医による形成的な指導を通じて、内科専門医ボードによる評価に合格できる29症例の病歴要約を作成できうるだけの症例数と教育機能をもちます(別表1『内科専攻研修において求められる「疾患群」「症例数」「病歴要約提出数」について』参照)。
- 汐田総合病院内科研修施設群の各医療機関が地域においてどのような役割を果たしているかを経験するために、3年間のうち1年以上、立場や地域における役割の異なる医療機関で研修を行うことによって、内科専門医に求められる役割を経験できます。
- 専攻医3年修了時で、「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた70疾患群のうち、少なくとも通算で56疾患群、160症例以上を経験し、J-OSLERに登録できます。可能な限り、「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた70疾患群、200症例以上の経験を目標とします(別表1『内科専攻研修において求められる「疾患群」「症例数」「病歴要約提出数」について』参照)。
- 3年間の研修期間中に、内科系学会や内科地方会などで少なくとも2 回の演題発表と1 編の臨床研究発表を行い、JMECC を受講します。
週間スケジュール(例)

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